

みなさん、こんにちは。物事の歴史に興味を持ち始めた周です。
デザインツールのFireworks、アニメーションのFlash、そしてWeb開発用のDreamweaver。
昔、中国のパソコン雑誌ではWeb制作に欠かせない「三種の神器」と呼ばれていました。
しかし、FireworksとFlashはすでにサポートが終了してしまいました。
Web制作の世界では、このように、かつては大きな支持を集めていながらも、時代の流れとともにその役目を終えるツールが数多く存在します。
本日は、Web制作の現場から姿を消した懐かしいツールを3つ紹介します。
まずは2000年代前半までに広く使われていたマイクロソフト社のFrontPage。
Webページを視覚的に作成できるエディターです。
つまり、ソースコードを直接書かなくても、段落や見出し、リストなどを視覚的な操作で挿入できるWeb制作ツールです。
ブログの記事の投稿でよく使われているWordPressの旧エディターに似ています。
しかし、複雑な構成とデザインには対応できないため、通信速度や技術の向上によってだんだんと主流の地位を失い、早くも2000年代の後半より次第に使われなくなりました。
私自身、中学生の時のチーム制作でFrontPageを使っていた記憶があるので、とても懐かしいツールです。
2005年にAdobe社に買収され、販売されていたWebデザイン向けのツールです。
Fireworksは、20年以上前の2013年にもサポートが終了していました。気づけばずいぶん時間が経ちました。
Fireworksの立ち位置は、Web画像の制作です。
Webサイトのデザインに特化しているため、ページ単位でレイヤーを管理する機能も備わっていました。
Webサイトのレイアウトを調整する際に、要素の大きさや、位置を決める座標の指定も優れたポイントと言われています。
また、Web開発に使うDreamweaverとは相棒のような存在でした。
Fireworksで書き出したファイルや素材をDreamweaverでサイトにするという制作工程が定番だった時代もあったそうです。
しかし、利用する場面が限定されているのと、ソースコードを記述する方法の進化などもあって、やがてPhotoshopに統合するようになりました。
ちなみに、Webデザインではこの後Adobe XDの時代を経て、今ではFigmaが圧倒的な支持を集めています。
こちらもWebサイトをより人を楽しませるエンターテイメント性を高めるために重宝されてきたアニメーションツールです。
Flashが流行った決定的なメリットはその軽さです。インターネットの通信速度が遅い当時の環境ではなくてはならない存在となりました。
以前の動画配信サービスもフラッシュプレイヤーが主流となっていたそうです。
Webサイトのトップページにも、Flashが多用されていました。
当時の自分がサイトに訪問する際に、Flash動画の読み込み中に表示されるプログレスバーを見つめ、100%になった後の演出を心待ちにしていた記憶が鮮明に残っています。
しかし、世の中はいつの間にスマホが普及し、モバイルでサイトを訪問するのが主流となりました。
Flashはメモリを大量に消費するため、スマートフォンの動作速度を遅くしたり、電力を大きく消耗したりする点が問題視されるようになりました。
また、通信スピードが速くなったため、Flashの力を借りなくても動画の読み込みができるようなりました。
Webサイト内のアニメーションもCSSというスタイルを指定するためのコードで実現できるようなりました。
そこでFlashの需要がなくなり、とうとう2020年末にサポートが終了し、約24年間活躍してきた歴史に幕を降ろしました。
1991年8月6日、世界初のホームページが公開されてから、すでに30年以上も経ちました。
通信技術の発展とともに、上から順に文字だけのサイトから、今ではアニメーションさらに3Dの搭載も可能になりました。
今バリバリと活躍しているツールでも、いつかその役目を終える日が来るかもしれない。それがWeb制作の現場です。
今回はできる限り古い記事でWebの歴史を調べてみました。
改めてWeb業界では常に将来を見据える姿勢で仕事する必要があると感じました。