「構造化データって最近よく聞くけど、結局うちのサイトに必要なの?」 「入れたほうがいいのはなんとなくわかるけど、何から手をつければいいかわからない」
SEO、AIO施策に取り組んでいると、「構造化データ」という言葉を目にする機会が増えてきたのではないでしょうか。とくにAI Overviewの登場以降、検索エンジンにコンテンツの意味を正しく伝える重要性は急速に高まっています。
本記事では、構造化データの基本的な仕組みからSEO・AIOへの効果、具体的なコード例、確認ツールの使い方まで、押さえておくべきポイントを体系的に解説します。
記事の後半では、「まずはここから始めてみよう」という観点で、導入ハードルの低い募集要項(求人情報)とFAQの構造化データを具体例付きで紹介しています。 構造化データの全体像をつかむことで、自社サイトに何が必要かを判断するための材料としてお役立てください。

構造化データとは、Webページに書かれている情報の「意味」を、検索エンジンやAIが理解できる形式で記述するデータのことです。
たとえば、あなたの会社のWebサイトに「東京都千代田区丸の内1-1-1」という文字列があったとします。人間が見れば「住所だな」とすぐにわかりますが、検索エンジンのクローラーにとっては単なるテキストの羅列に過ぎません。そこで構造化データを使い、「これは住所(address)です」と明示的にタグ付けしてあげるわけです。

「構造化データを入れると具体的に何がいいの?」という疑問に対して、3つのメリットを整理します。
構造化データを正しく実装すると、検索結果に通常のタイトル・説明文だけでなく、FAQ、レビュー星評価、価格、画像、パンくずリストなどの追加情報が表示されることがあります。これをリッチリザルトと呼びます。
リッチリザルトが表示されると、検索結果画面での占有面積が大きくなり、ユーザーの目に留まりやすくなります。結果としてクリック率(CTR)の向上が期待できます。BtoBサイトであれば、FAQや製品情報のリッチリザルトが特に効果的です。
構造化データによって「このページは何について書かれているか」が明確になるため、検索エンジンはコンテンツをより正確にインデックスできます。
結果として、関連性の高い検索クエリに対してページが表示される可能性が高まります。直接的なランキング要因ではないとGoogleは公言していますが、間接的なSEO効果は十分に見込めます。
2025年以降、Google検索では検索結果の最上部にAIが生成した要約「AI Overview」が表示される機会が急増しています。このAI Overviewに自社コンテンツが引用されるかどうかは、今後のWeb集客を大きく左右します。
構造化データは、AIがWebページの情報を抽出・分類する際の「手がかり」になります。情報が構造化されていればいるほど、AIにとって理解しやすく、信頼できるソースとして引用されやすくなるのです。
さらに、Organization(組織)やPerson(著者)の構造化データを適切に実装することで、サイト運営者の実在性や専門性をAIに伝え、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の強化にもつながります。

Googleは「構造化データは直接的なランキング要因ではない」と公式に述べています。つまり、構造化データを入れたからといって、それだけで検索順位が上がるわけではありません。
しかし、構造化データがSEOに無関係かといえばそうではありません。リッチリザルトの表示によるCTR向上、検索エンジンによるコンテンツ理解の精度向上、そしてサイトの信頼性シグナルの強化を通じて、間接的にSEO効果をもたらします。
一方、AIOの文脈では構造化データの重要性はより直接的です。
AI OverviewをはじめとするAI検索は、従来のキーワードマッチングではなく、コンテンツの「意図」と「構造」を解析して回答を生成します。構造化データは、この解析プロセスにおいてAIがページの内容を正確に把握するための重要な情報となります。
SEOが「検索順位を上げる」施策であるのに対し、AIOは「AIに信頼できる情報源として選ばれる」施策です。構造化データは、その両方に効く共通の基盤と捉えてください。

今回は主要な構造化データを取り上げてご説明いたします。
サイト内の階層構造を検索エンジンに伝えます。検索結果にURLの代わりに「ホーム > サービス > SEO」のような階層が表示されるようになります。
よくある質問と回答のペアを定義します。検索結果にアコーディオン形式で質問と回答が直接表示されることがあり、CTR向上に効果的です。
BtoB企業の採用ページで最も即効性のある構造化データです。JobPostingを実装すると、Googleの「お仕事検索」(Google for Jobs)に自社の求人情報が表示されます。求人媒体に掲載しなくても自社サイトから応募者にリーチできるため、採用コストの削減にも直結します。

「構造化データの重要性はわかったけど、全ページに入れるのは大変そう…」と感じたら、 まずは効果が実感しやすく、実装もシンプルな2つから始めることをおすすめします。
BtoB企業であれば、自社サイトに採用ページを持っているケースがほとんどです。ここにJobPostingの構造化データを入れるだけで、Google検索の「お仕事検索」枠に求人が表示されるようになります。
求人媒体への掲載費をかけずに、Google検索経由で応募者にリーチできるため、費用対効果の面でも期待出来ます。
よくある質問セクションがあれば、そこにFAQPageの構造化データを追加するだけです。
検索結果にQ&Aが展開表示されるため、検索結果画面での占有面積が広がり、CTRの改善が見込めます。また、FAQ形式のコンテンツはAI Overviewに引用されやすい傾向があるため、AIO対策としても有効です。

構造化データを実装したら、正しく記述できているかを必ず確認しましょう。
記述ミスがあるとリッチリザルトが表示されないだけでなく、検索エンジンに誤った情報を伝えてしまう恐れがあります。
URL: https://search.google.com/test/rich-results
Google公式のテストツールです。URLを入力するか、コードを直接貼り付けてテストできます。リッチリザルトとして表示可能かどうかを判定し、エラーや警告がある場合は具体的な修正箇所を教えてくれます。
URL: https://search.google.com/search-console
実装後の効果測定に使います。「拡張」メニューから、構造化データのタイプ別にエラーの有無や有効なページ数を確認できます。また、「検索パフォーマンス」レポートで「検索での見え方」フィルターを使えば、リッチリザルト経由の表示回数やクリック数もモニタリングできます。

構造化データの導入はメリットが大きい一方で、いくつか注意すべき点もあります。
構造化データは「一度入れたら終わり」ではありません。ページの内容が変われば構造化データの記述も更新する必要があります。とくに求人情報(有効期限ありは、更新漏れが起きやすいポイントです。 放置すると、検索エンジンに古い情報を伝え続けることになり、逆効果になりかねません。
構造化データを正しく実装しても、リッチリザルトが必ず表示されるわけではありません。 Googleはページの品質や検索クエリとの関連性など複合的な要素を考慮して表示を決定します。
構造化データの内容は、ページに実際に表示されている情報と一致している必要があります。表示されていない情報を構造化データに記述したり、実態と異なるレビュー評価を記述したりすると、Googleのガイドライン違反として手動対策(ペナルティ)の対象になる可能性があります。
構造化データは、検索エンジンとAIの両方に自社コンテンツの意味を正確に伝えるための仕組みです。SEOにおけるリッチリザルト表示やCTR向上だけでなく、AI Overview時代のAIO(AI検索最適化)においても、信頼できる情報源として選ばれるための重要な基盤となります。
まずは採用ページ(JobPosting)やFAQ(FAQPage)から試してみることで、構造化データの効果を実感できるはずです。
しかし、構造化データは「入れれば終わり」ではありません。サイト全体のコンテンツ設計、ページごとのスキーマタイプの最適化、AI検索を見据えた情報構造の整備、そして継続的なメンテナンス。これらを総合的に進めてはじめて、AI時代の検索競争で本当の差がつきます。
構造化データの実装はあくまで入り口であり、その先にあるのは「AIに選ばれるサイト」をどう設計するかという、より大きなテーマです。
「構造化データの重要性はわかったけど、自社サイトにどう適用すればいいかわからない」
「SEOだけでなくAIO対策も含めてサイトを見直したい」
そんなお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
弊社では、構造化データの設計・実装はもちろん、AI検索最適化(AIO)を見据えたサイト構築・改善を一貫してサポートしています。
現状のサイト診断から具体的な改善提案まで、御社の状況に合わせたご提案が可能です。
まずはお気軽にお問い合わせください。