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2026年のWebサービスが提供するAI体験を予測する

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2026年のWebサービスが提供するAI体験を予測する

2026年のWebサービスが提供するAI体験を予測する

こんにちは、エンジニアの仁木です。

2025年ももう残す所3週間程となりました。ChatGPTが2022年11月に発表されてからは3年も経ったようです。
今年もAIを巡る話題は後を絶たず、Webを取り巻く環境を驚く暇もないスピードで大きく変えていっています。

今回は来る2026年に、ホームページやWebサービスはAIを通じてどのように変わっていくのかを、Web制作会社のWebエンジニアが予測してみたいと思います。

2025年のAIのニュース振り返り

AI関連のニュースは色々とありますが、気になったものをいくつかピックアップしました。

  • OpenAI GPT-5リリース
  • Google I/O 2025
  • 日本AI推進法の施行
  • NotebookLM アップデート
  • Google Gemini 3とNanoBananaPro リリース
  • GoogleのサービスでMCPの公式サポートを開始

「モデルの品質の良さ」から「体験の良さ」に関心が変わった

個人的にはGoogle I/O 2025で発表された Project AstraNotebookLMGemini 3NanoBananaProの発表にインパクトがありました。
職業柄、普段はClaudeやChatGPTなど、コーディングに強いAIモデルやサービスに関心が向いていたのですが、GoogleのAIモデルのアップデートではデベロッパーではなく、周囲のビジネスサイドの人たちも大きく関心を持っているようでした。

去年~今年前半くらいまでは「AIモデルの向上」というところに話題が向きがちでしたが、最近はAIツールの体験に興味や関心が向いてきており、NotebookLMやClaude Codeのなど、各サービス毎に差別化がされてきたと感じます。

Googleが本気を出してきた

特にGoogleは、NotebookLMとGoogle Driveの連携、GmailのAI要約、GoogleMeetの議事録要約など、Googleの幅広い既存サービスとの連携が非常に充実してきたと感じます。
また、Web検索のトップシェアであることや、GCPやGoogle Workspaceなどのサービスのシェア率の強さがそのまま影響力の強さになっているとも感じます。

Geminiは元々はChatGPTやClaudeなどのAIより遅れを取っていた印象がありましたが、日本語の精度の良さ、画像生成の品質、Googleサービス連携による全体的な体験の良さがよく出来ており、今年で印象が変わりました。

2026年のホームページやWebサービスの動向予測

AIとシステムをつなぐ共通規格のMCPの可能性

2025年のニュースの中で「GoogleのサービスでMCPの公式サポートを開始」がありました。
個人的にはこの発表は、AIと世の中の多くのWebサービスの連携方法を決める大きな要因になるのではないかと思っています。

MCP自体は、2024年にClaude AIを開発している Anthropic が発表した規格で、各社が開発しているAIモデルが共通の方式でシステムとやり取りができるようにする目的で作られました。
この規格をGoogleが将来的に全サービスで利用できるように導入するということは、つまり Googleのサービスと連携するサービスもMCPに対応していく」 ということになります。
なので、今後MCPに置き換わる新しい共通規格が出ない限り、現状はMCPの利用が普及していくのではないかと思われます。

現在はMCPはエンドユーザーにはまだ普及しておらず、開発サイドでのみその利便さで普及しています。
今後MCPがChromeの拡張機能のようにエンドユーザーの目に触れる形で利用されるのか、もしくはブラウザのHTTPプロトコルのように内部で隠蔽されて利用されるのかはわかりませんが、各WebサービスがAIとの連携を求められていく中で1つのスタンダードな手段になっていくと思います。

「検索上位のコンテンツを作る」ことから「AIに選ばれるコンテンツを作る」ことに変わる

今年Googleの検索に「AIモード」がリリースされました。
ユーザーが検索結果に表示されるいくつものページの中から目当ての情報を探すのではなく、AIが集めてきた情報をユーザーが検索結果上で得られるようになります。

ユーザーはAIが選んだ情報を最初に見ることが今後は増えてきます。
そうなった時に、「サイトに訪れてもらうために検索上位に表示される」こと自体の重要度は下がり、「AIに選んでもらうためのコンテンツを作る」ことが重要になります。

AIに選んでもらうには、大きく2つの要因があります。
1つは、「E-E-A-T」と呼ばれる現在のSEOでも重要とされているサイトやコンテンツの評価基準を上げることです。
そしてもう1つは、「AIがアクセスしやすい形でコンテンツのアクセスやアクションの手段を提供する = AIのアクセシビリティ向上」ことです。

「AI」のアクセシビリティを考慮できているサービスが優位になる

今現在のWebサイトにおいて、AIのアクセシビリティを向上する手段はいくつか既存の仕組みを利用することが可能です。
例として「構造化データ(JSON-LD)」「sitemap.xml」「タイトルやデスクリプションなどのメタタグ」があります。

1つのWebページから情報を得る手段は大きく2つあります。

  • 1つ目はブラウザに表示されている内容(デザインを含めた画面そのもの)
  • 2つ目は先に挙げた構造化データなど(ソースコードでメタ情報のみを整理したもの)

AIやBotなどは2つ目の画面は表示されないソースコードから情報を取得することを得意としています。
そのため、こういったメタ情報を充実させることが、AIに選ばれやすくする対策になります。

2026年は情報を得る先のアクションまでAIで完結できるか

これまでは「ユーザーが求める情報を提供する」所までがAIとWebサイトが繋がりを持つ部分でした。
2026年は更にその先のアクションまでAIが代行できていくようにすることが予測されます。

  1. 購入したい商品をAIに検索してもらう
  2. AIが商品が購入できるECサイトをピックアップ
  3. ユーザーがAIに「Aのサイトが安いので購入して」とAIに依頼
  4. AIが商品を購入してユーザーに報告する

AIがユーザーの代わりに商品を購入するために、ECサイトはどうしたら良いでしょうか。
現在考えられる手段として、ECサイト側でAIが商品を購入するためのMCPを構築することが挙げられます。

MCPは既存のシステムの機能とAIを繋ぐための規格であり、商品の購入以外にも商品の検索や問い合わせといった様々アクションを提供することができます。
今後MCPがWeb検索において普及するかはまだわかりませんが、何かしらの手段でAIがユーザーのアクション(行動)を代行していき、サービス側はそれができることを求められていくことになるでしょう。

まとめ

AIを取り巻く技術やサービスの発展は目まぐるしく、ついていくことも大変です。
けれども、「自社サービスの可能性を広げる」という視点でAIとの関わりを考えてみると、「あんな事やこんな事ができるんじゃないか」という面白いアイデアがたくさん出てきてワクワクしますね。

アウラではAIを活用したWebサービスの企画提案や改善提案を行っております。
Webサイトの活用方法にお悩みの方はぜひお気軽にお問い合わせください。

参考

  • [Project Astra]: https://deepmind.google/models/project-astra/
  • [Google I/O 2025]: https://io.google/2025/
  • [Introducing the Model Context Protocol]: https://www.anthropic.com/news/model-context-protocol
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