

こんにちは!未経験からアウラでエンジニアをし始めて10ヶ月になる村上です。
今回は、日々の業務の中で強く感じた「コーディングの保守性」という、ちょっと耳慣れないけれど、実はとても大切なテーマについてお話しします。
というのも、最近お客さまのWebサイトを改修する際に、他の制作会社が手がけたサイトの保守性が低いコードに苦戦することが度々ありました。
具体的には、クラス名や構造に一貫性がなかったり、コメントがなかったりして、何をどう直せばいいのか分からず、調査や修正に想定以上の時間がかかってしまうのです。
そうしたコードは読みづらく、修正にも手間がかかるため、結果としてコストも増えてしまいます。
この記事では、自分自身が同じようなコードを書かないために、「保守性とは何か」「どうすればそれを高められるのか」を、わかりやすくまとめていきます。
「保守性(ほしゅせい)」とは、Webサイトのコードが直しやすく、引き継ぎやすい状態かどうかを表す言葉です。
たとえば、次のような状況があるとします。
👨💻 制作当初:開発者が1人でバリバリ書いたコード
😨 半年後:別の人が修正しようとしても、どこを直せばいいのか分からない!
これは保守性が低い状態の代表例です。
一方、保守性の高いコードであれば、構造が分かりやすく、コメントもついており、誰が見ても迷わず作業できるようになっています。
修正や追加作業がスムーズになる
バグの発生リスクが減る
開発・運用コストが抑えられる
つまり、保守性を意識することは、将来の自分やチーム、そしてお客さまを助けることにつながるのです。
以下は、実際の制作現場でよく見かける保守性の差の一例です。
項目 | 保守性が高いコード | 保守性が低いコード |
---|---|---|
コメント | 処理の目的が簡潔に書かれている (例:// フォーム送信処理) |
コメントが一切ない/意図が不明 |
命名規則 | footer-nav 、main-image のように略語を使わず誰でも理解しやすい |
ft-nav や mn-img のような略語でパッと見で意味が分かりづらい |
CSS管理 | 共通ファイルで一元管理されていて、スタイルが整理されている | ページごとにバラバラで書かれていて、管理しにくい |
コードの見た目 | インデント(字下げ)や改行が整っていて読みやすい | 行間や配置がバラバラで、視認性が悪い |
特に命名規則に関しては、略語を多用すると一時的には楽でも、時間が経つと「これなんだっけ?」となりがちです。
できるだけ略語を避け、意味のある単語で書くことが、誰にとっても読みやすく安全です。
アウラのWeb制作現場では、「ホームページを作って終わり」ではなく、納品後もお客さまの更新・修正をサポートする場面が頻繁にあります。
だからこそ、「誰が見てもわかるコード」になっていることは、私たちにとっても、お客さまにとっても非常に重要なことです。
保守性を意識するだけで、Webサイトは長く・安全に使い続けられるようになります。
私自身もまだまだ学びの途中ですが、だからこそ“今の目線”で気づけることを、この記事で共有させていただきました。
これからもWeb制作の現場の経験を通じて、技術だけでなく「伝わるコード」「引き継がれる仕事」を意識しながら、もっと成長していきたいと思います。